岩手県警は2日、東日本大震災後の2011年3~8月に同県沿岸部で見つかった遺体の一部が、当時70~80代の男女3人のものと判明したと発表した。
県警によると3人は、陸前高田市の無職、山田ヨシ子さん=当時(83)=と大槌町の無職、佐野キネさん=当時(84)、山田町の無職、木下健さん=当時(74)。11年3月17日から8月31日にかけて順次見つかり、母親と同じ型が遺伝するミトコンドリアDNA型鑑定の結果が今年6月に出たことなどを受け、身元が判明した。
遺体は既に親族に引き渡されている。佐野さんの娘は県警を通じ「見つかってうれしいです」、木下さんの妹、木下英子さんは「12年もたってまさか帰ってくるとは思っていなかったので、本当にうれしく思っています。まだ家族が見つからず苦労なされている方々も、希望を持てるのではないかと思います」とのコメントを出した。