乳がんの原因、思春期の遺伝子変異だった 早期予防の可能性も 京大など世界初の発見

日本人女性のがんの中で最多の乳がんは40代以降の発症が多いが、その大本となる乳腺細胞の最初の遺伝子変異は思春期前後に起きていることを、京都大などの研究チームが世界で初めて突き止め、27日付の英科学誌ネイチャー電子版で発表した。早い段階での乳がん予防につながる可能性があるとしている。

がんは、細胞内の遺伝子の変異が何段階も積み重なり、正常な細胞ががん細胞に変化することで発症することが知られている。研究チームは41歳から48歳の閉経前の乳がん患者5人の乳腺の細胞を採取し、ゲノム(全遺伝情報)を詳しく解析することで、がん化につながる遺伝子の変異が最初に起きた時期を調べた。

その結果、最初の遺伝子変異は4・4歳から16・9歳(平均9・7歳)という非常に早い段階で起きていたことが判明。その後、数十年かけて変異が積み重なって一部ががん化し、発症することが分かった。

チームでは、乳腺細胞の遺伝子の変異に、第2次性徴以降に増加する女性ホルモンが影響している可能性があるとみている。最初の遺伝子変異が思春期前後に起き、その後、数十年にわたって変異が積み重なるのだという。閉経後は女性ホルモンが減少し、新たな変異が起きにくくなる。

京都大の小川誠司(せいし)教授は「発がんの詳細な歴史が明らかになった。これを手がかりに、乳がん発生のメカニズム解明に取り組む。がん化につながる変異を早い段階で検知すれば、乳がんの予防につなげられる可能性もある」と話している。

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