宇宙際タイヒミューラー理論の論争決着に報酬100万ドル ドワンゴ創業者の川上氏が表明

記者会見で話す川上量生氏(右)と東京工業大の加藤文元名誉教授=7日、日本外国特派員協会(小野晋史撮影)
記者会見で話す川上量生氏(右)と東京工業大の加藤文元名誉教授=7日、日本外国特派員協会(小野晋史撮影)

動画配信サービス「ニコニコ動画」を運営する「ドワンゴ」創業者の川上量生(のぶお)氏らが7日、東京都千代田区の日本外国特派員協会で記者会見を開き、京都大の望月新一教授が2012年に提唱した「宇宙際タイヒミューラー理論(IUT理論)」をめぐる論争に決着をつけた論文の執筆者に、川上氏が賞金100万ドル(約1億4千万円)を贈呈すると発表した。

同理論は整数を扱う数学理論の分野で難問とされてきた「ABC予想」を解決したとされる。一方、同理論に関する望月氏の論文は700ページ以上に上るなど難解な内容で、懐疑的な数学者がいるほか、数学的な議論自体が進んでいない。川上氏は「議論されないまま放置されるのは異常だ」と指摘した上で、金銭的な報酬の提示による議論の進展に期待を示した。

このほか、川上氏が開設を目指すオンラインの「ZEN大学」内で同理論を研究する「宇宙際幾何学センター」の活動として、24年からの10年間、同理論の発展に重要な貢献を果たした論文の執筆者に対し、貢献度に応じて毎年2万~10万ドル(約280万~約1400万円)を贈呈。24年4月には望月氏らを組織委員とした同理論に関する国際会議を都内で開催し、国内外の数学者らを招待することも明らかにした。

会見に同席し、同センターの所長を務める東京工業大の加藤文元名誉教授は「IUTをめぐる世界の数学界を正常化したい」と強調。副所長となる数学者イヴァン・フェセンコ氏は「既に理論のアイデアは量子コンピューターの分野で応用されている」と指摘した。

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