日本の植物学の父、牧野富太郎氏をモデルに、激動の時代にひたすら愛する草花と向き合い続けた植物学者、槙野万太郎(神木隆之介)の波瀾万丈の生涯を描くNHK連続テレビ小説「らんまん」(NHK総合など)。第14週「ホウライシダ」(第66~70話)の第67話が4日、放送される。
植物学の道を歩むことを決めた万太郎は、相棒の井上竹雄(志尊淳)と高知・佐川から上京。東京大学植物学教室に出入りしながら「植物図鑑を作る」という夢を見つけ、教授の田邊彰久(要潤)から許しを得て植物学会の会報誌を完成させた。その後、思いを寄せる西村寿恵子(浜辺美波)と結婚することになり、竹雄も連れて佐川へ里帰り。その頃、植物学の世界的権威、ロシアのマキシモヴィッチ博士に送った万太郎の標本の1つが新種と認められ、「マキノ」が入った学名が与えられた。
「らんまん」第13週「ヤマザクラ」振り返り
なじみの呉服屋のヤマザクラが病にかかり、切り倒すしかないと聞いた万太郎は、この木を救うための研究に没頭。一方の竹雄は、万太郎の助手役を寿恵子に引き継ぐことを決め、植物採集や標本の作り方などを指導した。さらに、子供のころから好きだった万太郎の姉、綾(佐久間由衣)と夫婦になりたいという思いと、もう東京には戻らないとの決意を万太郎に伝えた。
その後、佐川で万太郎の寿恵子の祝言が行われ、その席で万太郎は、槙野家の一切を綾と竹雄に譲ると宣言。納得がいかない分家の豊治(菅原大吉)たちが騒ぎ出すなか、峰屋を長年切り盛りしてきた万太郎の祖母、タキ(松坂慶子)は、これまでの態度を詫び、今後は協力し合いながら商売に励んでほしいと頭を下げた。後日、万太郎が別の場所へ接ぎ木した小さなヤマザクラの枝を見に行ったタキは、孫たちの幸せな未来を願いながら、天国へと旅立った。
第66話振り返り&第67話あらすじ
第66話(3日放送)で、東京に戻った万太郎と寿恵子は、十徳長屋での新婚生活を始めた。大学も新学期を迎え、教室の学生、波多野泰久(前原滉)と藤丸次郎(前原瑞樹)は新4年生になった。
万太郎は、高知で採集してきた珍しい植物の標本を助教授の徳永政市(田中哲司)、講師の大窪昭三郎(今野浩喜)に見せようとしたが、突然、田邊がこれを制止。田邊は万太郎に、今後採集してきた植物は最初に自分に見せること、そして、その標本を持って家に来るよう命じた。