【デンバー(米コロラド州)23日(日本時間24日)】米大リーグ、エンゼルスの大谷翔平投手(28)はロッキーズ戦に「2番・DH」で出場し、五回に右越えへ25号ソロを放ち、日本ハム時代の48本と合わせて日米通算200本塁打を記録した。本塁打争いでヤンキースのアーロン・ジャッジ外野手(31)に6本差をつけてア・リーグ単独トップを独走。試合は4―7で敗れた。ツインズの前田健太投手(35)がタイガース戦に先発して5回3安打無失点、8奪三振と好投し、2021年8月以来の勝利を飾った。
異次元の力と技で節目のアーチを飾った。先頭打者で迎えた五回、大谷が25号ソロで日米通算200本塁打に到達。内角のボールゾーンに来たシンカーに詰まりながら、角度をつけて強引に左手で押した。背中が反り返るほどに振り抜いて球に力を伝えると、高く上がった打球は右翼フェンスを越えた。
「明日、日米通算201号を打てるように頑張ります」。球団を通じて短くコメントした大谷に代わって、目撃者たちが衝撃の一発を証言する。ロッキーズの捕手ディアスは「要求通りの厳しい球だったのに…」と言葉を失った。打たれたフリーランドはあ然。テレビ中継の実況アナウンサーは「フリーランドを見てくれ。『おいおい、冗談だろ? あいつは違う惑星から来たんじゃないのか?』って言っているぞ」と心の内を代弁した。MLB公式ページによるとフリーランドは試合後に「あの球をホームランにできるのは、この地球上に1人しかいない。それは大谷だ」と話したという。
標高1600メートルの高地デンバーにあるロッキーズの本拠地クアーズ・フィールド。大谷は2021年のオールスター戦のホームランダービーで飛距離513フィート(約156メートル)の特大弾を放ったことがある。気圧が低く打球が飛びやすいため、打者有利とされてきた。それでも、詰まったような打球が約132メートルまで飛んだのは、やはり規格外だ。