還付金詐欺など特殊詐欺の被害を防ごうと、大阪府茨木市役所で5日、地元の高校生5人が「ATMで還付金は戻りません」などと書かれた眼鏡拭きなどを来庁者に配った。
大阪府警茨木署によると、特殊詐欺の被害件数は今年4月末までで府内で約千件、被害額は約12億円。市内は被害が急増しており、5月末時点で54件と昨年1年分(51件)を上回っている。
被害額は約5200万円で、うち約3千万円分が公的機関の職員らを名乗り、言葉巧みにATM(現金自動預払機)に行くよう指示する還付金詐欺によるものだという。新型コロナウイルス禍が落ち着き、高齢者がATMを利用する機会が増えたことが一因とみられる。
早稲田摂陵高校(同市宿久庄)ボランティア同好会2年の青木美波さん(16)は「こんなに被害が多発しているとは意外だった。親族ら身近な人にも注意を呼び掛けていきたい」と話した。