陸上の世界選手権(8月、ブダペスト)の代表に決まった選手が5日、大阪市内で記者会見した。
戦いの場から解き放たれ、泉谷は穏やかな表情を浮かべた。男子110メートル障害で日本記録を出してから一夜。「日本記録更新と代表を内定できてほっとしている」と改めて思いを語った。
4日の決勝では、後半に力強く伸びて13秒04の日本記録を打ち出した。自身でも決勝の動画は見たといい、「思ったよりハードルにぶつけていなかった。それでも、前半がもうちょっと…」。前半もたついた部分を課題に掲げ、約2カ月後となった本番に向けた重点的な修正課題とした。
夢の12秒台も視界に入る中、本人は「あまり意識しすぎないようにしたい」と冷静だ。それも、成長を続ければ出せる手応えがあるからだろう。今月末から海外転戦を控えており、「海外で自分の力を出し切れるか試したい」。夏の大一番で大輪の花を咲かせる。(小川寛太)