日本レスリング協会は5日、9月の世界選手権代表選考会を兼ねる明治杯全日本選抜選手権(15日開幕、東京体育館)を前に都内で記者会見を行い、各階級の展望などを説明した。五輪2連覇中の金城(旧姓・川井)梨紗子=サントリー=は、2022年5月に第1子を出産後、3試合目となる今大会で初めて五輪階級の女子57キロ級にエントリー。女子の金浜良ヘッドコーチは「(12月の)全日本で(調子は)半分ぐらいだったが、3、4月ぐらいでだいぶ伸びて、私から見れば7、8割ぐらいまで上がってきている状態」と現状を明かした。
また、東京五輪女子62キロ級金メダリストで、12月の全日本選手権では同階級の準決勝で敗れ3位だった妹の川井友香子(サントリー)は、今大会から68キロ級に階級を変更した。金浜コーチは「自分より体の大きい人とやるほうが自分のレスリングをやりやすいのではないかと。チャレンジ精神で向かっていこうということで意見が一致した」と説明。3月、同コーチが川井に階級変更を打診し、4月に川井自身も決断したことを明かした。
レスリングの24年パリ五輪代表は、22年12月の全日本選手権で優勝し、23年6月の明治杯全日本選抜選手権でも同選手が優勝した場合、同年9月の世界選手権(セルビア・ベオグラード)の代表権を獲得。同選手権3位以内で、パリ五輪代表に内定する。全日本選手権と明治杯全日本選抜選手権の優勝者が異なる場合、7月にプレーオフを行い、勝者が世界選手権代表に内定することが決まっている。