8月19日に開幕する陸上の世界選手権(ブダペスト)の日本代表会見が5日、大阪市内で行われた。4日に閉幕した日本選手権の男子110メートル障害で、13秒04の日本新記録を樹立した泉谷駿介(23)=住友電工=らが出席し、意気込みなどを語った。泉谷は、「日本記録の更新と、代表に内定できてほっとしています」と語った。
昨年9月に世界選手権(ブダペスト)の参加標準記録(13秒28)を突破し、日本選手権で3位以内に入れば代表に内定する条件での参戦。プレッシャーもかかる中、自身が2021年の日本選手権で記録した日本記録を0秒02更新。堂々の優勝で、世界への切符をつかんだ。
会見では、試合前のルーティンを聞かれ、意外な一面も明かした。「コーヒーが好きなんですけど、試合の1週間前からカフェインを抜いて、勝負の日の朝にコーヒーを飲むのが楽しみです」。日本記録を樹立した4日の朝もコーヒーを飲んで心を落ち着かせて挑んだという。日本勢初の決勝進出を狙う8月の世界選手権でも、鍵となる準決勝の日の朝に飲むことを決めているそうだ。
今後は、6月末に海外での2レースに出場する予定。2021年東京五輪、昨年の世界選手権ともに期待を背負いながら準決勝で敗退。「自分の走りができなくて落ち込んだ」というが、今季はセイコー・ゴールデングランプリ、日本選手権と13秒0台を出すなど、絶好調。「持ちタイムも自信につながっている。自信を生かして自分の走りをしてファイナルを目指します」。そう言い切った泉谷が、世界の壁を壊しに行く。