プラズマクラスターで脳活性の可能性 シャープ、九産大と共同研究

九州産業大学人間科学部スポーツ健康科学科の萩原悟一准教授=30日、大阪府八尾市
九州産業大学人間科学部スポーツ健康科学科の萩原悟一准教授=30日、大阪府八尾市

シャープは30日、大阪府八尾市の八尾事業所で記者会見を行い、同社の空気清浄機などに搭載される「プラズマクラスター技術」で脳活性が起きる可能性を確認したと発表した。九州産業大学人間科学部スポーツ健康科学科の萩原悟一(ごいち)准教授との共同研究で判明した。日常生活における集中力や作業能力の向上などが期待できるという。

プラズマクラスターは正(プラス)と負(マイナス)のイオンを人工的に発生させる技術。消臭をはじめ、空気中の細菌やウイルスの低減に効果があるとされる。

第10世代のプラズマクラスターイオン発生ユニット。左右にある部品から正と負のイオンを発生させる=30日、大阪府八尾市
第10世代のプラズマクラスターイオン発生ユニット。左右にある部品から正と負のイオンを発生させる=30日、大阪府八尾市

シャープはこれまで自動車運転中のストレス、運動のトレーニング量、eスポーツのパフォーマンスなどで実験を行い、プラズマクラスターイオンが人体に与える影響を調査してきた。いずれにもポジティブな変化が見られたが、なぜ良い結果になったのかについて詳しい理由がわかっていなかった。

萩原准教授はプラズマクラスターイオンが脳血流に与える影響に着目。19~22歳の男女24人にぬり絵をしてもらい、風といっしょにプラズマクラスターイオンをあてた場合と、風だけをあてた場合で脳血流の変化を比較した。すると、プラズマクラスターイオンをあてたときは脳表面の酸素化ヘモグロビンが増加し、脱酸素化ヘモグロビンが減少していることがわかった。正と負のイオンのうち一方だけをあてた場合や、シャープ製ではない機器を用いて正と負のイオンをあてた場合には同様の結果は得られなかった。

萩原准教授は、この結果からプラズマクラスター技術によって脳活性が起きた可能性があると結論づけて「正と負のイオンを同時に照射するプラズマクラスター技術で脳活性が起きる可能性を確認できたのは意義深い。今後も技術の応用に期待したい」と話した。マスクをしていても脳活性がみられたことから、プラズマクラスターイオンが額や頭部に接触することで脳血流の変化が起きると考えられるという。

シャープのPCI・ヘルスケア事業部副事業部長の岡嶋弘昌氏は「この3年間、プラズマクラスターには新型コロナウイルスに対する効果の実証が求められてきた。コロナ以前の社会に戻るなかで、人にポジティブな行動変化をもたらすメカニズムについても検証を進めたい」と述べ、科学的・客観的な裏付けを製品やサービスに反映させる方針を示唆した。

シャープのPCI・ヘルスケア事業部副事業部長の岡嶋弘昌氏=30日、大阪府八尾市

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