九電と福岡市が海上自衛隊と輸送訓練　大規模災害想定

海上自衛隊と九州電力、九州電力送配電は２６日、大規模災害時に離島などの被災地に復旧支援車両を輸送するための合同訓練を実施した。博多港に停泊している海自の大型輸送艦「しもきた」に高圧発電機車など計３台を搭載後、艦船からの降車作業を検証した。

合同訓練では、災害時に約３００戸分の電源を供給できる５００ｋＶＡ高圧発電機車のほか、配電線工事などに使う高所作業車、原子力災害の際に資機材を運搬する専用車両を搭載・降車させ、課題をあぶり出した。輸送艦の停泊状況に合わせて車両を安全・スムーズに輸送するための手順などを確認した。

九電福岡支社の壁村克樹配電部長は「１分１秒でも早く災害復旧に向かいたいという気持ちがあるので、自衛隊と連携して対応していきたい」と語った。

海自佐世保地方隊と九電は平成２９年４月に原則年１回以上、海上輸送の合同訓練を行う連携協定を結んでおり、今回で５回目。

一方、福岡市も同日、被災地での部隊活動に必要な資機材を積載する拠点機能形成車など計６台の搭載訓練を行った。福岡市が海自と災害対応車両の搭載訓練を実施するのは初めて。