「骨太の方針」骨子案 「人への投資」重点に 「コロナ」入らず 経財諮問会議

産経ニュース
経済財政諮問会議で発言する岸田文雄首相(中央)=26日午後、首相官邸(春名中撮影)
経済財政諮問会議で発言する岸田文雄首相(中央)=26日午後、首相官邸(春名中撮影)

政府は26日の経済財政諮問会議で、令和6年度の予算編成に向けた経済財政運営の指針「骨太の方針」の骨子案を示した。成長分野への転職を促すためのリスキリング(学び直し)支援といった「人への投資」を強化し、岸田文雄首相が掲げる「構造的な賃上げ」につなげる。一方、これまで盛り込まれていた「新型コロナウイルス」の文言は入らなかった。6月にも閣議決定する。

会議で岸田首相は「今、時代の転換点とも言える構造的変化に直面している」と指摘。その上で「成長力を高め、わが国を再び力強い成長軌道に乗せる経済財政運営を展開する必要がある」と強調した。

骨子案では、雇用の流動性を高めて成長産業を活性化する「人への投資」の推進や、企業が支払った休業手当の一部を助成する雇用調整助成金制度の見直しなど労働市場改革を進めて継続的な賃上げにつなげ、「分厚い中間層を形成する」と明記した。

成長分野とするグリーントランスフォーメーション(GX)やデジタルトランスフォーメーション(DX)では、国が主導する形で民間投資を呼び込み、経済成長を実現する。

ロシアによるウクライナ侵略で地政学的リスクが高まる中、サプライチェーン(供給網)の強靱(きょうじん)化を図り、各国との連携もさらに深める。このほか、少子化対策の抜本強化やスタートアップの推進、高度人材の受け入れなどを含めたインバウンド(訪日外国人客)戦略の展開も骨子案に盛り込んだ。

昨年まで骨子に明記されていた「新型コロナウイルス」の文言は消えた。感染法上の分類が「5類」に移行したことなどを踏まえ「経済社会に与えるインパクトなどを判断した結果だ」(内閣府幹部)とした。

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