「人付き合い苦手」大学中退、農作業手伝う 長野立てこもり容疑者

産経ニュース
長野県中野警察署に入る立てこもり事件を起こした青木政憲容疑者(中央)=26日午前、長野県中野市(松井英幸撮影)
長野県中野警察署に入る立てこもり事件を起こした青木政憲容疑者(中央)=26日午前、長野県中野市(松井英幸撮影)

長野県中野市で、迷彩服姿で女性と警察官の4人を次々に襲撃し、殺人容疑で逮捕された青木政憲容疑者。両親、叔母と同居し、家業である果樹栽培などを手伝う一方、人付き合いが苦手で、最近は外出する機会が減っていたとみられる。

幼少期の青木容疑者は「素直で優しい子」(近隣男性)として知られていた。小学校から野球に打ち込み、中学進学後は野球部でキャッチャーを務めた。県立高校に通うようになると、父親の正道さん(57)や母親が車で送り迎えしていたという。

青木容疑者の歯車が狂いだしたのは、長野県外の大学に進学した後。間もなく中退し、実家に戻った。

父親は中野市議会議長の傍ら農業支援の会社を経営し、市内に果樹園も持っている。同県軽井沢町では、自前のフルーツを使ったジェラート店を経営。昨年には地元・中野市内に2店舗目をオープンしていた。

青木容疑者も農作業や店舗を手伝っており、近隣女性(74)は「ジェラート店は盛況で、母親は夜遅くまでフルーツを切っていた。母親は青木容疑者を大事にしていたと思う」と話す。

数年前には青木容疑者から栽培したい果物を提案し、自宅横で育てていたこともあった。当時、顔が真っ黒になるまでひげやもみあげを伸ばし、迷彩服姿で農作業をする様子も目撃されていたという。

同じ頃、青木容疑者は突然、周囲との人間関係を断ち始める。消防団をはじめとした地域の集まりに顔を出さなくなった。

近隣男性(63)は「青木容疑者はコミュニケーションが取れない人だった」とし、「地域の集まりは、若い人同士で食事をしたり旅行に行ったりする機会にもなる。青木容疑者はそういうことが苦手だった」と振り返る。

この男性は「青木容疑者が話すのは、家族くらいだったのではないか」とする。実際に近年は自宅で過ごし、外出する機会が減っていたようだ。一方で、「家族関係のトラブルは聞いたことがない」と話す住民も少なくない。

市議会議長である父親の元には、多数の来訪者があった。ある男性は「両親はいつも忙しく、青木容疑者に応対してもらっていたが、態度がそっけなく、人付き合いが苦手なのだろうと思った」と話した。それでも、正道さんが周囲に悩みを相談することはなかったという。

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