長野県中野市で25日、男に襲われ、女性と男性警察官2人が死亡し、男性1人が負傷した事件。一部を目撃した近所の男性(72)が凄惨(せいさん)な現場を語った。
午後4時ごろ、迷彩服姿の男が路上で女性を追いかける様子が目に飛び込んできた。「おじさん、助けて」。女性が必死に土手の段差をよじ登り、男性に3メートルほどの距離まで近づいた。男が女性の左腕をつかみ、ナイフで背中を刺す。さらにあおむけに倒れた女性の胸を一突きした。
「なんでそんなことをするんだ」。男性が叫ぶと、男は「殺したいから殺した」。男性は警察などに連絡。約10分後、パトカーが現れ、現場近くの駐車スペースに誘導した。
だが、停車しかけたところに再び男が姿を見せる。そのままパトカーの横に歩み寄り、銃を運転席の窓すれすれまで近づけて間髪入れずに撃ち込んだ。強烈な破裂音が響き、男性は恐怖を感じてとっさに逃げた。