県立龍野高校の今年度の創立記念講演会が25日、たつの市の赤とんぼ文化ホールで開かれ、同校卒業生の飯塚浩彦・産経新聞社会長(65)が「情報過多の『今』をどう生きるか-たかが新聞、されど新聞」と題して話した。
飯塚氏は高校、大学への進学や就職も「『どこでもいい』と思えるいい加減な性格だった」とした上で、新聞記者という仕事が「人生で初めて本気になれた。社長も務めたが、現場の記者が一番面白かった」と振り返った。
インターネット全盛の現状に対しては、「ネット情報は『偏食』、新聞情報は『バランス栄養食品』」と表現し、新聞から情報を得ることの意義を強調。新聞離れが進む状況に触れ、「自分を磨くツールとして新聞の活用を」と勧めた。
講演のあと、講師と生徒が歓談する「サイエンスカフェ」が校内で開催された。記者になるために必要な勉強や資格などについて生徒たちから質問があり、飯塚氏はユーモアを交えながら丁寧に答えていた。