JR西日本は、令和3、4年度に期間限定で運行した和歌山県南部と京都・大阪方面とを結ぶ長距離観光列車「WEST EXPRESS 銀河」紀南コース(京都-新宮)について、今年9月~来年3月にも運行すると発表した。3回目の運行。新型コロナウイルス禍で前回までは定員を抑えていたが、大幅に増やして通常人数とする。過去2回と同様、停車駅で特産品販売などの「おもてなし」が行われる。
銀河は深い青色の車体が特徴。鉄道で移動する過程を楽しんでもらおうと令和2年9月から京都・大阪-出雲市(島根県)で運行を開始。紀南コースは3年7~12月、4年10月~5年3月に続く運行となる。過去2回はいずれも約3千人が乗車した。
6両編成で、今回も新宮出発の昼行列車と、京都発の夜行列車が走る。いずれの列車とも前回は「密」を避けるため定員を50人に抑えていたが、昼行93人、夜行85人と通常人数にする。前回の昼行は新宮発午前9時50分だったが、今回は午後1時ごろを予定。
昼行の出発時間の変更についてJR西は、新宮で観光できる時間を長くするためとしている。ただ、新幹線などへの乗り継ぎ時間を確保するため京都の到着時刻は前回(午後8時53分)と同程度にし、各駅の停車時間を短くする一方で、車内での特産品販売を充実させるという。
前回は京都、新大阪に停車し、大阪には止まらなかったが、今回は新たに大阪駅地下に3月開業したうめきたエリアに停車する。運行日程の詳細や停車駅については後日明らかにするとしている。
紀南コースは、新型コロナの感染症法上の位置づけが季節性インフルエンザと同じ「5類」に移行して初の運行となる。JR西の担当者は「銀河に乗って紀南の魅力を知ってもらい、紀南のリピーターになってほしい」と話している。