仙台市立小2年の娘へのいじめに悩んで母子が平成30年に心中したとみられる問題を巡り、市は25日、女児の父親が求めていた再調査は実施しないと発表した。文部科学省が定めた再調査を検討するケースに当てはまらないとして「適正な調査・審議が尽くされている」とした。
父親は4月、市教育委員会が設置した第三者委員会の調査報告書の内容は不十分だとして、市に再調査を求めていた。
第三者委が参照した資料に不足や虚偽記載があるとの父親の主張について、市は「資料は全て協議に付されていた」「信ぴょう性について客観的に調査・審議された」と説明。いじめと心中の因果関係を調べるべきだとの要求も、いじめ防止対策推進法に照らして「再調査の対象にはならない」と否定した。
父親は記者会見し、「資料の信ぴょう性をどう確認したのかが分からず、納得できない」と市の対応を批判。改めて再調査を求める考えを示した。