日本銀行の植田和男総裁は25日、産経新聞などのインタビューに応じた。植田総裁との主なやりとりは次の通り。
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--物価上昇目標の達成はどう判断する
「賃金やインフレ期待などを見て物価の上げ下げを判断する。安定的な2%実現については、十分に政府と意思疎通を図った上で、最終的な判断は日銀が自らの責任で行う」
--物価上昇率が1~2%程度で定着すれば緩和策の解除が望ましいとの指摘がある
「足元で良い芽も出てきており、2%の物価上昇目標は変えるべきではない。(緩和の継続と解除の)両方の意見をよく考えた上で今後の判断を誤らないようにしたい」
--緩和策を続けながらの長短金利操作(イールドカーブ・コントロール)の修正はどこまで可能か
「昨年12月に修正を行ったが、今後、効果と副作用のバランスに変化があれば修正はあり得る」
--緩和策に対するレビュー(検証)を行う
「客観性に配慮し、地域の意見を吸い上げたり有識者のワークショップも行ったりする。特定の政策変更を念頭に置くものではなく、終了まで政策変更をしないということでもない」