和歌山「正論」懇話会の第102回講演会が4月26日、和歌山市のホテルアバローム紀の国で開かれ、元陸上幕僚長の岩田清文氏が「国際環境の変化と我が国の防衛―ウクライナに学び、台湾・日本有事に備える―」と題して講演。中国の台湾への武力行使を念頭に「最悪の事態に備え、抑止力を強化すべきだ」と訴えた。
岩田氏は中国と台湾の武力衝突の可能性について「習近平国家主席は毛沢東氏を超える英雄になりたがっている。台湾統一のため武力行使も辞さない。中国の国力に陰りがみられるなど、習主席に焦りもある」と指摘。その上で「与那国島や石垣島上空が戦闘地域になり南シナ海航路が止まるなど台湾有事は日本有事になる」と強調。中国に対する抑止力については「ウクライナ侵略では、ウクライナに反撃力がなかった。攻撃させない反撃能力は重要になる」と述べた。