NTTコミュニケーションズは23日、海外との通信に使う光ファイバーケーブルを、深さ8千メートルの海底に敷設できる作業船を報道陣に公開した。デジタル化の進展で国際間の通信需要が高まる中、運航会社の社長は「海底ケーブルが切れたら国家が通信上孤立してしまう。経済安全保障上の役割も重い」としている。
公開したのは横浜港に停泊中の「すばる」。三菱重工業下関造船所(山口県下関市)で造られ、1999年に就航した。
全長124メートル、幅21メートルで、最大80人が乗船可能。最大4千キロメートルのケーブルを搭載できる。NTTコミュニケーションズ子会社のワールドエンジニアリングマリン(横浜市)が運航している。
ケーブルは、起伏のある海底の地形に沿って敷設する。ケーブルが破損した際、人に代わって修理するロボットも搭載している。