飯島栄治八段解説

藤井聡太六冠、動きを見抜いていたように名人を操っていた

感想戦に臨む藤井聡太六冠=福岡県飯塚市「麻生大浦荘」(撮影・渋井君夫)
感想戦に臨む藤井聡太六冠=福岡県飯塚市「麻生大浦荘」(撮影・渋井君夫)

将棋・第81期名人戦七番勝負第4局第2日(22日、福岡県飯塚市・麻生大浦荘)挑戦者の藤井聡太六冠(20)=棋聖・竜王・王位・叡王・棋王・王将=が後手の渡辺明名人(39)に69手で勝利。対戦成績は3勝1敗となり、史上最年少の名人と七冠達成に王手をかけた。

終盤で王手をかけ合うこともなく、シリーズで最も少ない手数でのスピード終局。異例の早さでの完勝だった。

同一の番勝負でいまだ連敗知らずの藤井六冠。第3局では渡辺名人に敗れたが、自分を戒めて入念に研究し、負けた後こそ強い。将棋の内容は余裕があるように見えたが、後手の渡辺名人が雁木(将棋の囲いの一つ)に構えると分かった上、序盤から誘いこんだ攻めをすぱっとかわし、差を付けた。持ち駒が不足して戦力ダウンしていた渡辺名人に見せ場を作らせることもなく、動きを見抜いているように操っていた。

藤井六冠は今後、3連覇に王手をかけている叡王戦第4局(28日)をはじめ、勝てば最年少名人になる名人戦第5局(31日、6月1日)、さらには自身初の海外対局となるベトナムでの棋聖戦第1局(6月5日)を控える。

野球の投手に例えると、この日は、肩など体を酷使することなくあっさり勝利したようなもの。過密スケジュールには追い風だ。心理的にも物理的にも、大一番に向けて「保険」を掛けたようなものだ。(談)

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