コロナ「定点把握」 数値は流行状況の判断指標に 専門家は注意報の設定求める

産経ニュース
東京医科大の浜田篤郎特任教授
東京医科大の浜田篤郎特任教授

定点把握形式による新型コロナウイルス感染者数が19日、初めて公表された。5類移行前に行っていた全数把握のような分かりやすさには欠けるが、厚生労働省は「指標」としての意味合いは担保されているとする。数字をどのように捉えればいいのか。

定点把握への変更に際しては、既存の季節性インフルエンザの定点医療機関から集計した過去のコロナ感染者数の増減が、全数把握によるものとおおむね同様の傾向を示したことを同省が確認した。

東京医科大の濱田篤郎特任教授(渡航医学)は、「1定点当たりの数字でも、流行のトレンドをつかむ役割は果たせる」と指摘。「国民にとっては、全数把握時に比べ数字としての分かりにくさは確かにあるが、単に前週から増えているか減っているかを見るだけでも、1つの指標として活用できる」とする。

濱田氏が今後の課題として挙げるのが、より分かりやすい判断基準の策定だ。

季節性インフルでは、1定点当たりの患者数が1人以上になると「流行入り」、10人以上で「注意報」、30人以上で「警報」が発令されるが、新型コロナに同様の仕組みはない。 同省によると、季節性インフルの基準は、長年の流行状況の分析に基づき、経験則的に設定された。一方、コロナは夏も含め季節を問わず流行を繰り返している上、データの蓄積が乏しいことから、現状では導入できないとしている。

濱田氏は、「目安があれば、感染防止に向けた自律的な行動にも、よりつなげやすい。できるだけ早期の策定を求めたい」としている。

コロナ感染者、1定点当たり2・63人 定点把握で初公表

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