米食品医薬品局(FDA)の諮問委員会は18日、ファイザーが開発したRSウイルスワクチンの承認を支持する意見をまとめた。妊娠24~36週の妊婦に1回注射し、抗体を母体から胎児に渡すことで出生後の肺炎や細気管支炎を防ぐ。FDAが承認を最終判断する。日本では承認申請中。
RSウイルスは2歳までにほぼ全員が感染し、生後6カ月までは重症化の危険性が高い。日本では1歳以下の乳幼児が推定で年12~14万人、このウイルスの感染症と診断され、患者の4人に1人は入院が必要になる。
ワクチンはウイルスが細胞に侵入する際に使うFタンパク質を基に開発した。ウイルスはA型とB型の2種類があり、製品は両方に対応する。
約7400人の妊婦を半々に分けてワクチンか偽薬を注射した臨床試験では、偽薬を投与された集団で子ども117人が生後半年までに感染し、医療機関を受診。一方、ワクチンを接種した集団では子供の受診は57人にとどまり、発症が51・3%抑えられた。重症化は69・4%抑えられた。(共同)