犯罪被害者の実態を広く理解してもらおうと「犯罪被害補償を求める会」(神戸市)は27日、和歌山市の県民文化会館で集会を開催する。痛ましい事件で家族を失った遺族の講演や、十分な補償が受けられず経済的にも苦しい状況の犯罪被害者に関する報告などが行われる。
同会は、殺人事件の被害者賠償について「国は加害者からと考えているが、加害者の多くは資産もなく、あっても払おうとしない」と指摘。毎年、政府などに支援制度の充実を要請しているが、なかなか重い腰を上げてもらえないとしている。今回の集会は、こうした現状を打破するために犯罪被害者や遺族の実態を知ってもらい、国への要請を強め、支援の充実を図るねらいで開催する。
当日は犯罪被害者の実態を映像などで紹介。また、平成27年2月に小学5年の息子=当時(11)=を刺殺された和歌山県紀の川市の森田悦雄さんが講演する。同会理事長の藤本護さんは「より多くの人々に参加してもらい、われわれの活動をバックアップしてほしい」と呼び掛けている。
午後1時半開始。予約不要。問い合わせは事務局長の川崎敏美さん(080・1458・9931)。