スイスのビジネススクールIMDが16日発表した自動車メーカーの「未来への備え」を比べた世界ランキング(2023年)で、前年2位のトヨタ自動車が10位に後退した。トップ3圏外となるのは2010年以降初めて。世界的な電気自動車(EV)シフトを追い風に中国勢が急浮上した。
IMDは事業内容、財務基盤、イノベーション(変革)の成果などを基に、待ち受ける変化への対応力を毎年採点している。
1位は前年に続き米EV大手のテスラ。昨年5位の比亜迪(BYD)が2位に浮上したほか、中国のEV勢は小鵬汽車、理想汽車も一気に順位を上げた。日本勢ではホンダが14位、日産自動車が20位、スズキが21位だった。
トヨタは2030年にEVの世界販売台数を年間350万台に引き上げる計画を示しつつ、ハイブリッド車(HV)など内燃機関(エンジン)を使う車も重視。EVに経営資源を傾ける新興勢力の電池や半導体の調達力がそれ以上に高く評価された。(共同)