将棋・第81期名人戦七番勝負第3局第2日(14日、大阪・高槻城公園芸術文化劇場)挑戦者の藤井聡太六冠(20)=棋聖・竜王・王位・叡王・棋王・王将=が先手の渡辺明名人(39)に87手で敗れ、対戦成績は2勝1敗となった。
大盤解説会を行う1500人収容のホールのチケットが完売するほど注目を集めた対局。静かな立ち上がりとなった1日目から一転、この日は互いの駒が激しくぶつかり合う展開になり、最後は渡辺名人が的確な読みで終盤戦を制した。
藤井六冠は「序盤はお互いどういう形に組むか、手が広いかなと思っていたので、どうなるか分からないまま指していました」と振り返った。
この日は藤井六冠の勝負飯も注目を集めた。きのこ嫌いで知られるが、苦手を克服し、舞茸の天ぷらがトッピングされた「鶏天温玉ぶっかけうどん」を注文。サイドメニューに頼んだ「高槻うどんギョーザ」は皮に包まずに細かく刻んだうどんを入れて焼いたご当地グルメだが、聞き慣れない料理はネット上で「うどんなの? ギョーザなの?」と話題になった。
藤井六冠が最年少7冠に王手をかけるか、4連覇のかかる渡辺名人が勝敗をタイに戻すか。第4局は5月21、22日に福岡県飯塚市で指される。