将棋の藤井聡太六冠(20)=棋聖・竜王・王位・叡王・棋王・王将=が渡辺明名人(39)に挑む第81期名人戦七番勝負第3局が13、14日、大阪府高槻市の高槻城公園芸術文化劇場で指され、先手の渡辺名人に87手で敗北。対戦成績は2勝1敗となった。
序盤で渡辺名人が「角換わり」を目指したが、藤井六冠が角道を止めて拒否するという珍しい展開に。渡辺名人は矢倉囲い、藤井六冠が雁木と組み合った。封じ手開封以降の中盤戦は互いの駒が激しくぶつかり合い、形勢が大きく動く展開となったが、渡辺名人が押し切った。
この日は藤井六冠の勝負飯も注目を集めた。きのこ嫌いで知られるが、苦手を克服し、舞茸の天ぷらがトッピングされた「鶏天温玉ぶっかけうどん」を注文。サイドメニューとして頼んだ「高槻うどんギョーザ」は皮に包まずに細かく刻んだうどんを入れて焼いたご当地グルメだが、聞き慣れない料理はネット上で「うどんなの? ギョーザなの?」と話題になった。
藤井六冠が最年少7冠に王手をかけるか、4連覇のかかる渡辺名人が勝敗をタイに戻すか。第4局は5月21、22日に福岡県飯塚市の麻生大浦荘で行われる。