米大リーグで〝春の珍事〟が起きている、と書いたらファンに怒られるだろうか。過去5シーズンで最下位3度、4位2度のパイレーツがナ・リーグ中地区で首位に立っている(日本時間10日現在)。
好調の要因が機動力。チーム盗塁数は30球団で断トツの48で、試合数(37)を上回っているのだ。
「多くの若い選手は、すでに(マイナーリーグで)新ルールでプレーしているから慣れるのに時間がかからなかった。他球団より有利な点だろうね」とシェルトン監督は、今季から導入された新ルールがプラスに作用していると地元紙にコメントしている。
大リーグでは今季、「牽制球はプレートを外す行為を含めて2回まで」「本塁以外のベースを15インチ四方から18インチ四方に拡大」というルール変更があった。ベースが約7.6センチ四方大きくなり、一、二塁間と二、三塁間はそれぞれ約15センチ短くなったことで、各チームの盗塁数が急増。その恩恵を最も受けているのがパ軍なのだ。