兵庫県明石市の泉房穂前市長が市内の企業の課税額をツイッターに無断で投稿し、市議らが投稿は地方税法で禁じる「秘密の漏洩(ろうえい)」に当たるとして同法違反罪で告発した問題で、神戸地検は11日、泉氏を嫌疑不十分で不起訴とした。地検は「捜査を尽くしたが、犯罪の構成要件に該当すると認めることは困難だった」としている。
泉氏は昨年2月、自身のツイッターに川崎重工業の法人市民税の課税額(平成26~令和3年度分)が記載された書類の写真を投稿。法人税割が5年連続で「0」になっている部分を色付けし、「ゼロってなんだかなぁ」とコメントした。投稿は約10日後に削除された。
問題を受け、明石市議会の調査特別委員会(百条委)が調査を行い、同市議や市民ら計33人が昨年8月、地方税法違反罪で告発状を地検に提出していた。