(セ・リーグ、阪神1ー3中日、4回戦、中日3勝1敗、2日、甲子園)最下位中日に負けたことよりも審判のストライク判定への怒りがこみあげる。黙って見過ごせなかった。阪神・岡田監督が試合後の会見で怒りをぶちまけた。
「初球とかな。まだ(浅い)カウントのときはええけど。最後なんかあんなもん、クソボールちゃうの? 小野寺の(判定は)。ファンの人も見てるんやからのう。素人でも(ボール球と)わかるんちゃう?」
1-3の九回1死二塁。2ストライクからの3球目。小野寺はマルティネスが投げた外角高めの157キロ速球を見送ったが、梅木球審は「ストライク」。小野寺はがっくりとうなだれた。
ストライクボールの判定にリクエストはできない。梅木球審は関大から2011年2月に入局した34歳。小野寺の打席だけじゃない。「後ろで、モニターとか見とった? あれストライクか。クソボールやろ。ええーちょっと、あまりにひどいよな。ノイジーの(判定)もお前」と報道陣に逆取材するほど。
指揮官が無視できなかったのはノイジーが球審の判定にナーバスになって調子を落としているのではという理由からだ。
「『あんまり、カリカリするな、お前、もう気にすんな』と言うてるんやけど。そら、やっぱり気になるわな。はっきりボールと見切ったやつが、みんなストライクと取られるとな」
この日は、調子を上げてきた打線がわずか6安打1得点と沈黙した。「今なんか、センターからの映像とか、いっぱいなってる(ある、という意味)からなあ。テレビとか見てる人も、そう感じるよなあ」とブツブツ。怒りのすべてを吐き出し、気持ちを切り替えているかのようだった。(三木建次)