(パ・リーグ、日本ハム3-1ソフトバンク、4回戦、ソフトバンク3勝1敗、29日、エスコン)日本ハム・上沢直之投手(29)が7回8安打1失点でリーグトップに並ぶ3勝目を挙げた。ともに今季最多となる116球で10奪三振。右腕が恒例となった試合後の一丁締めで声を弾ませた。
「ふがいない投球が続いていたので、今日皆さんの前でいいゲームができて本当にうれしい」
「胸を起こさないこと」を意識したフォームから繰り出される最速149キロの直球を軸に力でねじ伏せた。失点は六回、佐藤直に浴びた左越えソロのみ。七回は1死一、二塁のピンチを招いたが「絶対ピンチを乗り切って帰ろう」と代打・ガルビス、1番・三森を直球で連続三振。マウンド上で雄たけびを上げた。
キーマンを封じた。同期入団の同学年で、昨季まで同僚だった近藤と公式戦初対戦。「勝負になったらひとりの相手の打者」と集中を高め、空振り三振を2つ奪うなど3打数無安打に抑えた。「ホークスの主軸を担っている打者をしっかり抑えられたのが今日の勝ちにつながった」と胸を張った。
上沢にとって、新球場エスコンフィールド北海道での初勝利。チームは同カードの連敗を3でストップ。「この感覚を継続して次の試合に臨んでいきたい」。背番号15のエンジンがかかってきた。(加藤次郎)