28日のニューヨーク外国為替市場で円が対ユーロで大幅下落し、一時1ユーロ=150円40銭と2008年10月以来、約14年半ぶりの円安ユーロ高水準を付けた。日本銀行が金融政策決定会合で大規模な金融緩和策の維持を決めたことで日欧の金利差が拡大するとの観測が高まり、円売りユーロ買いが広がった。
欧米外国為替市場で円は対ドルでも売られ、一時1ドル=136円56銭と約1カ月半ぶりの円安ドル高水準を付けた。午後5時現在は前日比2円33銭円安ドル高の1ドル=136円29~39銭を付けた。ユーロは1ユーロ=1・1011~21ドル、150円03~13銭。
日銀の植田和男総裁は「もう少し辛抱して粘り強く金融緩和を続けたい」と発言した。来月4日に金融政策を決める理事会を控える欧州中央銀行(ECB)は利上げ継続が有力視されており、日銀との金融政策の方向性の違いが改めて意識された。(共同)