(セ・リーグ、ヤクルト0-4阪神、4回戦、阪神2勝1敗1分、28日、神宮)大量得点の次の日は…と偉そうに言われるのだけは避けたいな、と思っていたら、まさかの先制パンチ。強いぞ、タイガース! 一番のヒーローは、一回2死一、二塁、フルカウントからのボールを見極めた佐藤輝だ。親友のヤクルトファンは「あれはストライクや!」とやかましいが、審判がストライクといえば、ストライクだ。
そして、忘れてはいけないのが大竹の好投。試合前のこと。
「神宮です。先発は大竹ですが、晴れてます」
トラ番・原田遼太郎からの電話だった。
ニュー雨男・大竹とはいえ、そうそう登板日に雨が降るわけでもない。そもそも、〝雨柳さん〟こと青柳が投げるたびに雨が降ると話題になってきた。そんな投手が先発ローテに2人もいて、本当に雨ばかりだったら、日程消化できない。シーズンが終わらない。
原田と大竹は、ちょっとした縁があるらしい。といっても、原田の方から一方的だが。
都の西北、ワセダ出身の原田。母校愛はほとんど持ち合わせないクールな学生だった(本人談)。3年生になったばかりの頃、「せっかくワセダの学生になったんだから、思い出に一度は野球の早慶戦というものを見ておこう」と思い立ったらしい。