貧しき小国に生まれた徳川家康(松本潤)が、戦国の世で何度もギリギリの決断を迫られつつ、家臣たちとの絆を深めながら未来を切り開いていく半生を描くNHK大河ドラマ「どうする家康」。その第16話が30日、放送される。
「どうする家康」第15話「姉川でどうする!」振り返り
命からがら木下藤吉郎(ムロツヨシ)とともに金ヶ崎の激戦を生き延びた家康に、ただちに軍勢を整え、浅井・朝倉を成敗せよという将軍の命令が下った。家康は長い間、留守にしている国が気がかりでならなかった。織田信長(岡田准一)は、来るか来ないかは自分でよく考えて決めろとしたうえで「乱世を終わらせるのは誰じゃ?」と迫り、金平糖を握らせた。
家康ら幕府軍は北近江へ進軍し姉川へと布陣。浅井長政(大貫勇輔)らを待ち構えた。そんななか、信長は拡張工事中の見附城に入るつもりだった家康に、遠江を抑えるなら引間城だと指図。「引く馬」で縁起が悪いので名前も変え、武田信玄(阿部寛)を抑えるため、岡崎城は息子の信康(寺嶋眞秀)に任せて、家康は遠江に居城を移せと指示した。さらに姉川合戦では家康が先陣を切るよう命令。
高圧的な信長に不満を募らせる家康に、長政から、「信長に義はない。共に信長を討ち取らん」と書かれた密書が届いた。
家康の考えは、信長を討つほうに動いていた。対峙する朝倉と手を組めば信長を討つ千載一遇の好機になるが、家臣の酒井忠次(大森南朋)らは朝倉に裏切られれば背後から織田軍に狙われるうえ、幕府に逆らえば逆賊になると進言。朝倉浅井勢が進軍を開始して一刻の猶予も許さないなか、業を煮やした信長が、徳川の本陣に向かって鉄砲を打ち込んできた。
「お前にこき使われるのはもうたくさんじゃ!」と叫ぶ家康に、家臣の石川数正(松重豊)は、信長がいなくなったら、この世はめちゃめちゃになり、生き延びることすら難しくなるかもしれないと話しかけ、「殿がやれると申されるのなら従いまする」と冷静に決断を迫った。