全国の警察で4月1日から本格導入された110番通報者の撮影映像や画像を受け取る新システムが、山岳遭難の救助でも役立っている。昨年10月から今年3月までの試行期間では、写っている風景や映像などとともにデータとして記録されている位置情報を使って遭難者の場所を特定し、迅速な捜索や救助につながったケースがあった。
大型連休や夏休みには登山者が増えるとみられ、警察庁の担当者は新システムの活用を求めた上で「まずは無理のない計画を立て、インターネットでも出せる登山届を出すなど、しっかりと準備をして山に入ってもらいたい」と話している。
警察庁によると、3月に中部地方の山で登山者が滑落した際は同行者が通報しながら現地の画像を送信し、景色や位置情報から場所を特定した。このほか、山岳救助隊員が景色を見て特定したケースもあった。