【ニューヨーク10日(日本時間11日)=山田結軌、竹濱江利子通信員】米大リーグ、パドレスのダルビッシュ有投手(36)がメッツ戦に先発し6回⅓を投げ、6安打5失点、2四死球、5三振、104球。0-5で敗れたため、今季初黒星を喫した。
「よかったですよ。真っすぐもいい球がいっぱいありましたし、全体的に全ての球でいい球があった」
最速は95・4マイル(153・5キロ)をマーク。メッツ・シャーザーとのエース対決に敗れたが、5失点の内容以上に手応えを感じた。横変化の大きいスライダー、通称スイーパーを31球、得意のカットボールを30球。「残っている結果以上に打者はまだ曲がり球とかあまり見えていない感じはします。負けましたけど、僕としてはそんなに嫌な感じは残らなかった」。七回には立て続けにバントと当たり損ねの打球が三塁線のギリギリに残り、内野安打になる不運も重なった。
試合前には師弟関係にあるメッツ・千賀と再会。通常、先発日に相手チームの選手と交流はしないダルビッシュだが、熱いハグを交わした。「(登板日に)僕は話さないですよ、基本的には。千賀君は自分にとってはずっと昔から特別なので」。合同自主トレを行い、後輩のメジャー移籍への強い気持ちも理解してきた。試合後は、ともに食事に出かけた。3月のワールド・ベースボール・クラシック(WBC)で侍ジャパンを世界一に導いた右腕は、投球内容と体調も上昇中。今季初白星は近いはずだ。