WBC日本代表として世界一に輝いたヤクルト・高橋奎二投手(25)が29日、埼玉・戸田球場でイースタン・リーグの西武戦に帰国後初先発。4回54球で4安打1失点、4奪三振の好投をみせた。
「初めは緊張しましたが、打者を相手にしっかりと投げ込むことを課題に全ての球種を投げられた。ここまで球数を投げられていなかったので、60球ぐらい投げられてよかった」
〝凱旋(がいせん)登板〟で熱のこもった投球をみせた。二回は1死から3連打で1点を失ったが、その後は最速154キロを計測した直球を軸に滝沢、野村を空振り三振に仕留めるなど力でねじ伏せた。
日本代表でともに戦ったダルビッシュ有投手(36)=パドレス=直伝のスライダーも披露。投球の幅を広げようともともと使っていた120キロ台のスライダーより速い130キロ前後のものを習得し「打者の反応的にはいい球だと感じた。しっかりと自分のものにできるようにやっていきたい」と手応えを感じた。
登板後には急きょサイン会も開催。30分ほどで100人以上のファンと触れ合った。「本当にいろんな方から『応援してました』といわれてうれしかった。こんなに多くお客さんがいるとは思っていなかった」と驚いた様子。日本中に感動をもたらしたWBC優勝の効果を肌で感じた。