大阪府東大阪市と長崎県の五島列島などを舞台に、主人公の梅津舞(福原遥)がさまざまな人たちと出会い、挫折と再生を経験しながら、飛ぶ夢に向かう姿を描くNHK連続テレビ小説「舞いあがれ!」(総合など)。最終週「私たちの翼」の第125話が30日、放送される。
「舞いあがれ!」最終週「私たちの翼」までの振り返り
2015年3月に幼なじみの貴司(赤楚衛二)と結婚した舞は、新聞社を退職した御園純(山口紗弥加)と工場同士の技術を横につなげて商品を作る新会社「こんねくと」を設立。ある日、浪速大時代に所属していた人力飛行機サークル「なにわバードマン」の先輩、刈谷博文(高杉真宙)と玉本淳(細川岳)と会い、2人が「アビキル」という会社を立ち上げて「空飛ぶクルマ」の実用化を目指していることを知った。その計画が苦戦していることを知った舞は、刈谷らに業務提携を提案。こんねくとが資金調達などで協力していくことになった。
アビキルが20年中に有人フライトに到達するためには、試作機「アビキュラ2号」での飛行試験が最低でも500回は必要だった。また、空飛ぶクルマを市場に出すためには「型式証明」の取得が必要だった。舞たちはその難しさを改めて痛感し、菱崎重工重役の荒金正人(鶴見辰吾)に協力を依頼した。荒金は、舞の父、岩倉浩太(高橋克典)とも一緒に働いたことのある人物。アビキュラ2号を見ると、同市の町工場の技術が結集した機体に心を躍らせ、舞の頼みを快諾した。
一方、舞の夫で歌人の貴司(赤楚衛二)はパリで、“心の師匠”の八木巌(又吉直樹)と再会。短歌が書けなくなったと打ち明けると、八木は「パリでしばらく暮らしたらええ。誰の声が聞こえる?話したいことが見つかったら言葉にしてみ」などとアドバイスし、貴司に部屋を貸して姿を消した。
20年3月、八木の部屋に籠る貴司は新作が書けずにいた。パリは都市封鎖(ロックダウン)が始まり、貴司は外出することもできなくなってしまう。パリの状態をニュースで知った舞は夫を心配。「早く帰ってきてほしい」とメールに書き込んだが、それを送信することができなかった。