「意識の高さがすごいと思っていたが、本当に米国に行って、世界一になるのだから…」 高校ジャパンで大谷翔平を国際試合で初めて「4番・投手」で起用した小倉全由氏

日大三の小倉全由監督
日大三の小倉全由監督

(WBC決勝、日本3-2米国、21日、米国・マイアミ)JAPANのユニホームで大谷翔平投手(28)=エンゼルス=が世界一を成し遂げた。2012年に大谷が参加したAAA世界野球選手権の高校日本代表・小倉全由監督(65)=日大三高監督=が、当時から世界一を目指していた大谷の姿を語ってくれた。DH制の国際大会でDHを使わず、大谷を『4番・投手』でスタメン起用したのが小倉監督だった。

「高校野球で投手で4番は当たり前で、やってくれると思っていたし、本人に『どうだ?』と聞きもせずスタッフだけで大谷を第1戦の4番・投手に決めた。自分が最初に二刀流で使うという意識はなかった。5位で終わり、チーム解散のとき、『これから、力を伸ばして日本代表になってくれ』と伝えたが、それがWBCでの活躍につながったと思うと…。監督と選手でやれたのは、やめる(3月末で日大三監督を退任する)自分として本当によかった」

感慨深げに、当時の様子を続けた。WBC準決勝の最終回に出塁したときに、ベンチに向かって盛り上がれと鼓舞していた姿も印象的だった。

「大谷君の人間性のすばらしさ、マナーのよさは変わらない。今でも球場でゴミを拾える。その姿が世界中に伝わる。ただ、当時のコーチの一人が『もっと自分から引っ張ってくれていいんじゃないか?』と首をかしげていたが、夏の甲子園に出られず状態が上がっておらず、本調子ではなかったんだと思う。しかも東北育ちで、関西出身者が多く、関西弁に気後れがあったかもしれない」

国際大会への思いの強さも感じたという。

「『最初からアメリカ(MLB)でやりたい』という声を聞いていて、本当に意識の高さがすごいと思っていたが、本当に行って、世界一になるのだから、すごい」

NPBを経て、10年余で世界一を遂げたストーリーに感服だった。(赤堀宏幸)

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