愛する家族を傷つけられた鷲津亨(草なぎ)が、知略を尽くして鮮やかな“罠”を仕掛け、悪しき政治家を失脚させる連続ドラマ「罠の戦争」(カンテレ・フジテレビ系)。これまでの流れを振り返りながら、20日に放送される第10話のあらすじを紹介する。
「罠の戦争」これまでの流れ
息子の泰生(白鳥晴都)が何者かに歩道橋から突き落とされた事件の真相を探るため、総選挙に当選し、衆議院議員議員になった亨は、犯人が厚生労働大臣、鴨井ゆう子(片平なぎさ)の息子、文哉(味方良介)だと知り、鴨井を追及した。鴨井の後ろ盾で、与党・民政党の幹事長、鶴巻憲一(岸部一徳)が事件隠蔽に動いたが、鴨井は自身の責任を感じ、記者会見を開いて謝罪。明言こそ避けたものの、鴨井が大物の関与をほのめかしたため、疑惑の目が鶴巻に向けられた。次期総理に据えようと考えていた鴨井の議員辞職でマスコミが大騒ぎになり、鶴巻は、思わぬ事態に苦々しい表情を浮かべた。
第9話(13日放送)では、亨が、事件の管轄だった東都警察署の元署長で、鶴巻によって更迭された辰吉貴士(岩谷健司)に接触。説得の末、真相を告白させ、週刊誌記者の熊谷由貴(宮澤エマ)が記事化した。鶴巻はやむなく記者会見を開いてすべてを秘書の石亀正弘(村本明久)がやったことと説明し、幕引きを図った。鶴巻のライバルで、一旦は亨に味方するかに見えた内閣総理大臣の竜崎始(高橋克典)も、亨にこれ以上追及しないよう釘を刺して手打ちに。亨は表面的にはこれを受け入れたが、その後、うまくマスコミを誘導して鶴巻を追い詰め、激昂した鶴巻は発作を起こしてテレビカメラの前で倒れた。健康不安が公になった鶴巻は幹事長職を退き、亨は、児童虐待・いじめ防止政策担当の総理大臣補佐官に抜擢され、世間の注目を集めるようになった。
しかし、後任幹事長の蛭谷(小野了)は鶴巻の傀儡(かいらい)で、亨が失脚させた衆議院議員、犬飼孝介(本田博太郎)のもとで政策秘書を務めていた虻川勝次(田口浩正)が、鶴巻の秘書として取り立てられ、亨にとって都合の悪い事務所の会計問題をリークしていた。この情報が鶴巻と関係の深い週刊誌に流れて記事になり、亨に政治資金規正法違反の疑いが浮上。今度は亨が疑われる立場となった。