侍ジャパン・村上宗隆、メキシコ先発左腕について大谷翔平からの情報収集済み「状態は上がってきている」/WBC

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ラーズ・ヌートバーのフリー打撃を見つめる大谷翔平と村上宗隆(右)(撮影・水島啓輔)
ラーズ・ヌートバーのフリー打撃を見つめる大谷翔平と村上宗隆(右)(撮影・水島啓輔)

【マイアミ(米フロリダ州)18日(日本時間19日)】ワールド・ベースボール・クラシック(WBC)日本代表は当地で初の全体練習を行った。村上宗隆内野手(23)=ヤクルト=は、20日(同21日午前8時)の準決勝で対戦するメキシコ先発のパトリック・サンドバル投手(26)について、エンゼルスで同僚の大谷翔平投手(28)から情報収集済みであることを明かした。昨季6勝ながら〝左キラー〟と名をはせる相手左腕を打ち砕く。

周囲に高層建築物がなく、青空がどこまでも広がる。温暖で時折、湿気を含んだ風が吹くフロリダ国際大のグラウンド。村上が気持ちよさそうに打球をはじき返した。

「気候も温かく、バッチリです。もちろん状態は上がってきています」

フルスイングは見せなくとも、センター返しを意識したフリー打撃で全方向に柵越えを放った。フェンスの低い施設とはいえ、37スイングで15本の柵越え。ほとんどの打球が飛球で、コンディションを良さをうかがわせた。

準決勝で対戦するメキシコの先発は、エンゼルスで大谷とチームメートの左腕サンドバルだ。昨季は6勝(通算10勝)にとどまったが、援護点に恵まれなかっただけ。防御率2・91をマークし、エンゼルスでは先発2、3番手に挙がる。

速球は球速150キロ前後で、スライダーとチェンジアップで奥行きを持たせてくる。既に映像を見たという村上は、大谷からも情報を得て対戦のイメージを描き「来た球をしっかり打てるように頑張りたい」と語った。

上位打線に左打者が並ぶ日本の打線にとって左キラーのサンドバルは強敵だ。昨季、対左打者の被打率・151(119打数18安打)、被本塁打ゼロ。それでも村上はキャリアを通じて左投手を苦にしていない。昨季は対右投手の打率が・305だったのに対し、対左は・346。本塁打率も対右が325打数で38本(・117)に対し、162打数で18本(・111)と大差はない。

米国入りした17日は夜にメキシコが勝ったプエルトリコとの準々決勝を、準決勝の舞台でもあるローンデポ・パークで観戦。中南米系のファンで埋め尽くされた独特の雰囲気を感じ取った。

「(太鼓の)音もバンバンなっていますし、球場とファンと選手がすごく一体となるいい球場だなと感じました」

完全アウェーが予想される決戦。「東京ドームは僕たちホームだった。その逆になると考えると、すごい声援というのは考えられますけど、とにかく試合は試合。雰囲気に飲まれずに勝てるように」と頼もしかった。

1次リーグでは単打2本と本来の打棒は影を潜めたが、16日の準々勝では左方向へ、村上らしい強い当たりの二塁打が2本が飛び出した。「岡本さんと僕らで長打も出ましたし、すごく2人ともいい状態。過去は過去なので」と、好調な上位打線から続く中軸で得点を稼ぐ。世界一まで残り2勝。息を吹き返した三冠王が、米国での爆発を予感させた。(横山尚杜)

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