千葉県公立高入試 98校で採点ミス933件 5校6人不合格に

産経ニュース
謝罪する冨塚昌子教育長(前列中央)ら県教委の関係者=17日、千葉県庁(久原昂也撮影)
謝罪する冨塚昌子教育長(前列中央)ら県教委の関係者=17日、千葉県庁(久原昂也撮影)

2月21、22両日に実施された公立高校入試と3月の追検査で、千葉県教育委員会は17日、県立120校のうち92校、市立7校のうち6校で計933件の採点ミスがあり、県立と千葉市立の5校で合格とすべき生徒6人を不合格にしていたと発表した。採点ミスは公立高全体の77%で起きていた。初めての採点ミスといい、冨塚昌子教育長が記者会見で謝罪した。

本来、合格とすべき生徒を誤って不合格としていたのは、県立の津田沼(2人)、松戸(1人)、柏中央(1人)、成田北(1人)と千葉市立の稲毛(1人)。修正した得点で改めて合否判定をして判明した。誤って不合格としていた生徒は追加合格となり、各校長が謝罪、「入学許可候補者決定通知」を手渡している。合格から不合格になった人はいなかった。

合格発表後の8日に県立小金高(松戸市)で受験生から答案の採点結果を開示する「自己情報開示請求」があり、答案を改めて採点すると誤りが発覚。9日、他の生徒の答案も確認すると、複数教科で複数人に及ぶ採点ミスが見つかった。

これを受けて10~15日、全公立高校で答案の一斉点検を実施。県立92校では863枚の答案に870件、市立高校6校では63枚の答案に63件の採点ミスがあった。正答を不正解にしたり、正しい英語のスペルを不正解にしたりしているケースがあった。配点や部分点のつけ間違いや合計点数の集計ミスなどもあった。

採点ミスの最多は、1128人が受験した県立幕張総合(千葉市)で61件。県立津田沼の42件、県立小金の41件、県立成田北、県立木更津の29件が続いた。

採点作業は複数人で複数回チェックすることになっているが、県教委は採点が適切に行われていたか調査する。教員の多忙が背景にある可能性もあり、労働環境の改善などの再発防止策にも着手する。私立高に入学金を納入した家庭があれば、補償などを「誠意を持って対応する」という。

県教育長ら謝罪

冨塚教育長は「生徒の進路、人生を左右する入試の結果に誤りがあり、大変ご迷惑をかけた」と頭を下げた。千葉市の磯野和美教育長も「合格とすべき生徒を不合格にし、生徒の一生に影響を与えかねないことで絶対にあってはならない」とのコメントを出した。

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