Tポイント×ENEOSゴルフトーナメント第1日(17日、鹿児島高牧CC=6419ヤード、パー72)主催者推薦で出場のアマチュア、馬場咲希(17)=代々木高=が6バーディー、ボギーなしの66をマークして首位と1打差の4位と、今季初の国内ツアー出場で好発進した。65で回った稲見萌寧(23)=Rakuten、上田桃子(36)=ZOZO、蛭田みな美(25)=ユアサ商事=の3人が首位に並んでスタートした。
大器が本領を発揮した。17歳の馬場が、曇り空を切り裂く強烈なショットを連発。ツアー自己ベストの66を記録し、思わず笑みがこぼれた。
「前半はすごくいいリズムでラウンドできた」
1番(パー5)で残り245ヤードから3番ウッドで2オンに成功。バーディー発進し、2番でも伸ばした。7番からは3連続バーディー。9番(パー4)の1打目は、この日ランキング1位の281ヤードを飛ばした。そのビッグドライブには、同組で回った元賞金女王の稲見が「すごい、しか出てこない。私もギャラリー感覚で見ていました」と驚嘆するほどだった。
「後半は我慢の連続になったけど、1打目をミスった16番でバーディーが取れてうれしかった」。後半のインは耐え抜き、16番(パー5)では3打目をピンそば30センチに寄せてバーディー。キャディーの父・哲也さん(47)と相談しながら、ツアー自身2度目のボギーなしで終えた。
前夜は鹿児島ラーメンを食べ、体に元気をチャージ。心には、尊敬する宮里藍さん(37)から力をもらっていた。11日に横浜で開催されたイベントで同席。その際に宮里さんから「振るゴルフというか、これからも振って頑張って」と言われたという。「今回は頑張って振ろうと思って振りました」と馬場。普段から連絡を取ることもあるという大先輩の教えを、今季国内ツアー初ラウンドで体現した。
首位と1打差で、宮里さんらに続く史上8人目のアマチュア優勝を視界に捉えて船出した。「稲見さんの後半の伸ばし方が勉強になった。稲見さんみたいなプレーができるように頑張ります」。桜が咲いた鹿児島で、馬場が咲き誇る。(高橋朝香)