野球の国・地域別対抗戦、ワールド・ベースボール・クラシック(WBC)が盛り上がっている。大谷翔平やダルビッシュ有ら米大リーグで活躍するスター選手が参加し、「史上最強」との呼び声も高い日本代表が勝ち進んでいるのが最大の要因。つくづく日本人は日の丸を背負って戦うスポーツイベントが好きだと思う
▶テレビ中継で頻繁に解説されているのでご存じの人も多いだろうが、WBCではプロ野球とは異なる独自ルールが適用されている。1人の投手が1試合に投げられる球数の制限が細かく定められているほか、登板間隔にも決まりがある。米大リーグにならって〝一人一殺〟のワンポイント救援は禁止だ
▶そうしたWBCならではの取り決めがあっても、試合の魅力はなんら損なわれていない。球児の肩や肘の酷使が問題視され続けている高校野球にも、援用できるものがあるのではないか。「野球はかくあるべきだ」との固定観念は、捨てた方がいい。