日本サッカー協会は15日、W杯カタール大会後の日本代表の初戦となるキリンチャレンジ杯のウルグアイ戦(24日、国立競技場)、コロンビア戦(28日、ヨドコウ桜スタジアム)に臨む26人を発表した。DF長友佑都(36)=FC東京=らW杯メンバー10人が外れ、代わりにDFバングーナガンデ佳史扶(かしーふ、21)=FC東京=ら4人を初選出。引き続き指揮を執る森保一監督(54)が東京都内で記者会見した。
4年後のW杯を見据えて若返りを図った。東京・国立競技場でのメンバー発表会見。ここで24日にウルグアイと戦う森保監督は、希望に満ちた表情を見せた。
「より選手層を厚くして、最強の日本代表を将来的に作れるように考えている。今回チャンスをもらった選手には、存在感を出してほしい」
ドイツ、スペインを破って16強入りし、日本中を熱狂させたW杯カタール大会から3カ月。第2次森保ジャパンの初陣にはフレッシュな顔ぶれが並んだ。W杯メンバー26人から10人が外れ、初招集は4人。平均年齢は27・8歳から24・5歳と新陳代謝が進んだ。
特に入れ替えが顕著だったのはDF陣。36歳の長友、34歳の主将・吉田麻也(シャルケ)は選外とし、成長著しい20代前半の若手を抜てきした。それぞれの印象を問われた森保監督は、「ポスト長友」の呼び声高い21歳について語る前に名簿を確認。「バングーナガンデ、かしーふ」と長いフルネームを言い終えると「間違えないように、えへへ」と笑い、期待の言葉を口にした。
「左利きで、攻撃でいい特長を持っている。セットプレーのキッカーとしてもいいボールを配球できる。守備では長友選手に比べるとまだ足りないが、国際試合で必要な強度を培ってほしい」
ガーナ人の父と、日本人の母を持つ左サイドバック。昨季途中にFC東京で長友らを差し置いて定位置を奪い、今季は開幕から4試合全てに先発。「将来的に代表に入ってくる能力がある」と長友も太鼓判を押していた逸材はクラブを通じ「自分のプレーを出して爪痕を残してこられるように頑張ります」とコメントした。
18年9月の第1次政権の初陣から、カタールにたどり着いたのは23人中8人。森保監督は「次の代表活動に選ばれる保証は誰にもない。まずはいま持っている力と、がむしゃらさをぶつけてほしい」と競争をあおった。(山下幸志朗)