高齢女性からキャッシュカードをだまし取ったなどとして、警視庁捜査2課は詐欺と窃盗容疑で、東京都中野区の自営業、金地紗弓(かねち・さゆみ)容疑者(37)ら女2人を逮捕した。金地容疑者は特殊詐欺の実行役を集める「リクルーター」などをしていたとみられる。捜査2課は金地容疑者らが約35件で被害総額約3千万円の詐欺事件に関与したとみて捜査している。
捜査2課によると、金地容疑者は勧誘に関して、上位者から匿名性の高い通信アプリ「テレグラム」で、「女の子優先でお願いします」と連絡を受けていたという。金地容疑者が関与した別の詐欺事件では、ほかにも女2人が逮捕されており、詐欺グループが意図的に女性を実行役に選んでいたとみて捜査している。
金地容疑者ら2人の逮捕容疑は、仲間と共謀して、令和5年1月、銀行員を装って東京都品川区の女性(80)に「医療費の還付のためにはキャッシュカードなどを預かる必要がある」などと噓の電話をし、キャッシュカード1枚などを詐取し、現金約17万円を引き出したとしている。