鹿児島県の鹿児島大と第一工科大、地元企業でつくる「鹿児島ハイブリッドロケット研究会」は15日、同県肝付町の海岸で、小型ロケットの4号機を打ち上げた。目標高度を2キロに設定していたが、約75メートルしか上がらず「失敗」に終わった。
研究会の代表を務める鹿児島大学の片野田洋教授によると、ロケット打ち上げ直後に装塡(そうてん)したパラシュートが外部に飛び出し、抵抗がかかって落下したとみられる。
4号機は全長2・6メートル、直径14センチ、重さは約20キロ。「シュー」という音を出して点火後、本来は真っすぐ上昇させる計画だったが、赤い噴煙とともに弧を描くような軌道で上がり、10秒ほどで砂浜に墜落した。
片野田教授は「残念だが、打ち上げをやめることはない」と語った。研究会は飛行データを分析し、原因究明と機体改良を進める。
研究会は平成28年にロケット開発を開始。初号機打ち上げから昨年の3号機まで飛行高度を伸ばしていた。