ロッキーズ7-8アスレチックス(13日、アリゾナ州スコッツデール)米大リーグ、アスレチックスの藤浪晋太郎投手(28)がオープン戦3度目となる先発に臨み、3回0/3を投げ、4安打4失点、7三振、3四球で70球を投げた。最速は99マイル(約159・3キロ)だった。
「変化球を多く試したらいい、カウントを作っていければいいかなと思っていた。逆にストレートが初回ちょっと定まらなくて、どうしようかなと思った。途中から修正できたのでよかったと思います」
一回に無死満塁を招き、2四球3安打などでいきなり3失点。しかし、アウト3つはすべて三振で奪った。35球を要したが、二回には立ち直り三者凡退。三回は1安打されるが、無失点だった。
試合中にフォームが崩れていることに自ら気付き、マウンド上で修正した。左足を挙げ、踏み出す体重移動の際に上体が三塁側に傾いてしまうことが、制球を乱す原因だったという。
「どうしても力んだり、よくないときは、ちょっと三塁側に倒れていきがち。少しクロスステップするところが、よくない方向に出る。1イニング目の途中では気づかなかったんですけど、2イニングからそのあたり修正できた」
〝新球〟の習得に好感触を得た。「良い球があったので、けっこう(実戦で)使えるなと思いながら、それは収穫でしたね」と手応えをつかんだ球種がある。米国で「スイーパー」と呼ばれるスライダーの一種。斜めに曲がり、落ちるような変化ではなく、ホームベースの端から端までをスイープ(ほうきで掃く、という意味)するように横に大きく変化し、吹きあがるように打者の目には映る。メジャー公式球の特性を生かし、武器の一つに加えるめどが立った。
◆藤浪についてアスレチックス・コツェー監督 「ポジティブな投球内容だった。初回は苦戦したところもあり球数も増えたが、乗り越え、二回以降は集中して四回途中まで投げることができた。全体的に良い投球だった」