横浜地検は14日、特定秘密保護法で定められた「特定秘密」を外部に漏らしたとして、同法違反などの疑いで書類送検されていた海上自衛隊の元1等海佐(55)を不起訴にした。
防衛省によると、元1佐は令和2年3月、神奈川県横須賀市の庁舎で、自衛艦隊司令官を務めた元海将のOBに、特定秘密に指定された日本周辺の情勢に関する収集情報などを口頭で漏らしたとされる。
元海将が講演会の準備を理由に安全保障情勢の説明を求めたという。自衛隊の警務隊が昨年12月に書類送検し、同省が懲戒免職にした。特定秘密保護法は平成26年施行で、漏洩(ろうえい)事件の摘発は初めてだった。