スウェーデンのストックホルム国際平和研究所(SIPRI)は13日、2018~22年に世界で行われた兵器の取引量に関する報告書を発表した。22年2月にウクライナ侵攻を始めたロシアへの警戒を強める欧州で輸入が急増し、22年単年ではウクライナの輸入が世界3位に拡大した。
アジア・オセアニア地域は高い輸入水準を維持した。「中国や北朝鮮の脅威の高まり」(SIPRI)を受け、日本では13~17年の5年間と比べて、輸入量が171%増加した。
世界の兵器取引量は13~17年と比べると5・1%減ったが、欧州では輸入量が47%増加。欧州の北大西洋条約機構(NATO)加盟国に限ると65%急増した。
ウクライナはソ連崩壊に伴う1991年の独立後、兵器をあまり輸入してこなかったが、欧米の軍事支援を受け、2022年の輸入はカタールとインドに次ぐ規模となった。主な取引相手は米国やポーランド、ドイツだった。兵器輸出の世界シェアは、1位の米国が13~17年比7ポイント増の40%に拡大した。(共同)